こんにちは♪英語発音指導士®の平田あきこです。
今日はEPT英語発音テストの中の「アルファベット読み上げ」セクションについて
書いてみたいと思います。
テスト自体はこのような流れで進んでいきます。
・簡単なQ&A(当日の日付、受験番号など。ここも発音審査の対象 )
・アルファベット読み上げ
・短い会話文の読み上げ
・初見文音読(100ワード強、30秒黙読時間あり)
・国際英語発音協会HPに掲載されている3つの課題文の中から当日指定の1つを音読
(テストの概要についてはこちらのブログ記事「EPT英語発音テストで高得点をとるには」にも詳しく書いていますのでよろしかったらご覧ください。)
アルファベット読み上げは日付と受験番号を伝えたらすぐにありますので、ここでしっかり自信を持って読めるとテスト自体も落ち着いて進められるのではないかと思います♪
それではアルファベットの発音、間違いの多いものを項目順にピックアップしてお伝えしますね。最後に動画を置いていますので、ぜひそちらもご参考になさってください。
その1~ 二重母音に気をつけるもの
アルファベットには二重母音が多く含まれます。
「エー」のように伸ばさずにしっかりと二つの音を出しましょう。
・A /eɪ/ エイ
・H /eɪtʃ/ エイ
・I /aɪ/ アイ
・J /dʒeɪ/ エイ
・K /keɪ/ エイ
・O /oʊ/ オウ
・R /a:r/ アーR
・Y /waɪ/ アイ
※「R」は日本語の「アール」と言わないように。アーの音をクリアに出して
から舌を後ろへ引いて「r」のこもりの音に入ります。
二重母音は必ず、前の方の音を長めに出しましょう。 「エ・イ」と日本語のように均等にふたつの音を並べるのではなく「エ~ィ」と二つの音を渡るようにつなげるのがコツです。
その2 ~ 語尾子音に気をつけるもの
・F /ef/
・H /eɪtʃ/
・L /el/
・M /em/
・N /en/
・S /es/
これらはすべて子音で終わっています。
ということは「子音で終わる」ということです(笑)。
すなわち「そのあと母音を入れない」=日本語の「エイチ」や「エル」のように母音を入れた発音にしないということです。
F、Hは最後の無声音 f , tʃ をそれぞれきれいに響かせて、Ⅼ、Ⅿ、Nは最後のくちびると舌でしっかり l , m , n の「形」を作ってください。文字ではお伝えしにくいのでこちらも動画をご覧くださいね。
その3 ~ /dʒ / の音を含むもの
・G /dʒiː/
・J /dʒeɪ/
この二つは結構「要注意」です。
何も考えず「ジー」「ジェイ」というとたいていは音が違うと判断されてしまいます。
/dʒ / の音は、舌を上(上前歯の後ろあたり)につけて出す音です。日本語で「じゃあね!」という時の「ジャ」の子音が /dʒ / にあたります。
「ジー」「ジェイ」と舌先を上に当てずに出してしまうと sh の有声音 / ʒ /になってしまうんですね。
/dʒ /のコツは、少し口を丸く突き出すこと。そして、「ビーチ」とかいう時の「チ」のところに意識して舌を当ててそれを破裂させるようにして「ヂ!」と言うことです。
「ジー」「ジェイ」ではなく「ヂー」「ヂェイ」という気持ちで発音してみてくださいね。
その他
・C /siː/
・Z /zi:/
それぞれ、「シー」「ジー」にならないように。
「スィー」「ズィー」というふうに S と Z の音で出しましょう。
・V /vi:/
「ビー」となってしまわないよう、V は上前歯と下くちびるの内側を摩擦させます。
上くちびるをまったく使わない意識で。
・Y /waɪ/
発音記号に「w」があるからには、日本語の「ワイ」よりももっと最初に口をしっかりとがらせて(爪楊枝が通るくらい!)そこからスタートしましょう。英語らしい Y になります。
・X /eks/
「エックス」ではなく「エクス」のように。最後の無声音sを響かせましょう。
最後↓の二つはちょっぴり手ごわいです。
正しく発音するのは難しいですが、少し意識するだけでも音に現れますのでこの機会にぜひ練習してみてください!
・U /juː/
厳密に言うと日本語の「ユー」ではなくその前に「y」の音を入れなくてはなりません。
(ですが、EPT では「人に伝わりやすい自然な発音であるかどうか」が評価の軸にあるのでここまで細かくは要求されないのでは、とも個人的には思っています。)
しっかり出したい方は「イユー」という感じで溜めを作って濁点゛のような音を出し、それを聞いてから「ユー」に移る・・というのを試してみてください。
・W /dʌbl·ju/
これはもう、ラスボスです。今日から「ダブリュー」は忘れて、まずはこれが「ダブル・ユー」であるということを受け入れましょう(笑)まずはそこからです! dʌbl の部分は「ダブル」ではなく「ダボー」のように言います。なので音としては「ダボー・ィユー」のような音になります。 英語には「リュ」という音はありません。なのでハナから「ダブリュー」というのはあまりよろしくありません。が、「ダボー・ィユー」のつなぎ目が自然につながった結果、「リュ」のような音に聞こえてしまうぶんにはまったく構いません。
「ダボー・ィユー」を一気に言う!これがコツです。
いかがでしたか。
こうして見ると、子どもの頃から何気なく「エービーシーディーイーエフジー♪」と歌っていたアルファベットもなかなか奥が深く、正しく発音するにはかなり難しいということが分かりますね。
特に学校や塾などでお子さんに英語を教えていらっしゃる方は必ずアルファベットに触れることがあると思いますので、この機会に正しい発音を今一度確認していただければと思います。ご参考になれば幸いです。
筆者 プロフィール
国際英語発音協会認定・英語発音指導士®
EPT®英語発音テスト 100点
EP-Pro®指導者向け英語発音技能検定 特級満点
TOEICスコア 955 / 岡山県在住(海外経験なし)
EPT英語発音テスト対策推薦校・英語発音専門スクールPAL英語塾
著書:「最短で英語発音を変える本」
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